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学生インターンが開発?CT画像で砂糖と塩を見分けるAI

2月 12, 2026 | Dr. Daniel Stickler

Comet Yxlonで実施された3週間の学生インターンシップで、私は好奇心旺盛で意欲的な学生を指導する機会を得ました。ただし、安全上の理由から、彼女がX線装置を単独で操作することはできません。 そこで私たちは、実際の業務に近い形で取り組めるプロジェクトを用意しました。それは実データを使った解析や明確な成果目標を設定し、実践的な体験ができる内容です。X線イメージングやCTの基礎を学びながら、ソフトウェアを使ったデータ解析を中心に、自ら手を動かして取り組める内容にしました。

「X線とは?」から「ニューラルネットワークを学習させよう」へ

まずは基礎からスタートしました。X線の基本的な物理原理、装置の主要コンポーネント(X線源、検出器、撮影ジオメトリ)、そして CT が 2D イメージングとどのように異なるのかを解説しました。

15歳の学生にとっては、学校ではまだ学ばない高度な内容です。そのため、図や具体例を用いながら、できるだけ視覚的で実践的に理解できるように進めました。

そして、いよいよ実験に取りかかります。

「砂糖 vs 塩」CTチャレンジ

今回の実験では、FF35 CT を使ってシンプルなサンプルをスキャンしました。プラスチック製のストローに、半分は砂糖、もう半分は塩を詰めたものです。

取得した生データ(プロジェクション画像)を見ると、その違いはすでに確認できました。炭素を多く含む砂糖と、より高い密度を持つ塩化ナトリウム(NaCl)では、X線画像に現れるコントラストが異なるためです。

しかし本当に興味深いのは、その後です。ストローをよく振って粒子を混ぜ合わせると、2D画像では両者の区別が一気に難しくなりました。わずかに境界付近に手がかりが残る程度で、ほとんど見分けがつかなくなったのです。

FF35 CT で取得した 2D X線プロジェクション画像。砂糖と塩が明確に分離して確認できます。

FF35 CT で取得した 2D X線プロジェクション画像。砂糖と塩を混ぜると、視覚的に両者を区別することが難しくなります。

再構成された3Dボリュームデータでは、概念的には両者を分離しやすくなります。しかし、それでも簡単に識別できるわけではありません。


なぜ単純な閾値処理では不十分なのか?

単純な閾値設定でも塩はある程度セグメンテーションできますが、砂糖の識別ははるかに難しいことが分かりました。

  • 砂糖は信号強度が弱く、空気や軽微なビームハードニングアーチファクトと部分的に混ざって見える
  • さらに、強度値が近いプラスチック粒子も存在し、セグメンテーションを混乱させる

そこで、手動によるセグメンテーションだけに頼る方法から一歩進み、別のアプローチを試すことにしました。

Dragonfly 3D World で可視化した 3D 再構成ボリューム。閾値処理により塩の粒子を分離しています。

Dragonfly 3D World で可視化した 3D 再構成ボリューム。セグメンテーションにより塩の粒子を分離しています。

AI に識別を学習させる

次に、Dragonfly 3D World の Segmentation Wizard を使用し、ニューラルネットワークにボリュームデータの分類を学習させました。

  1. 塩と砂糖を分類し、「プラスチック/粒子/空気」を第三のクラスとして設定
  2. その後さらに精度を高めるため、プラスチックと粒子を別クラスとして分離

こうして完成した結果は、短い期間での取り組み、そしてインターン生の年齢を考えると非常に印象的なものとなりました(その成果は、ぜひ可視化結果をご覧ください)。

before segmentation after segmentation

スピードと精細さのバランスについて

反復作業を高速化し、ワークフローをスムーズに進めるために、スキャン時には 2×2ビニング を使用し、さらに再構成したボリュームデータにも 2×2×2ビニング を適用しました。
そのため、一部の表面が少し階段状に見えることがありますが、学習と実験のスピードを高めるという点では適切なトレードオフでした。

主なポイント 

私が特に楽しいと感じたのは、学生が意味のある課題に取り組むと、どれほど早く意欲が高まるかを見ることでした。
実際のツール、実際の課題、そして実際の成果に触れることで、インターンシップは単に「誰かの作業を横で見ているだけ」のものではなくなります。

X線/CT と AIセグメンテーション、さらに機械学習を組み合わせたことで、このインターンシップはより魅力的で実践的な経験になりました。

次のステップとして、もう一つ別のテーマにも取り組みました。
3D プリンティングと CT を組み合わせた、偏差解析(as-built と CAD の比較)です。

こちらについては、次回のブログでご紹介する予定です。

セグメンテーション前の 3D 再構成ボリュームと複数のスライス画像 (Dragonfly 3D  World で可視化)。 

セグメンテーション後の 3D 再構成ボリュームと複数の断面画像。空気・プラスチック・粒子のクラスを除去した状態 (Dragonfly 3D World で可視化)。 

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